フレデリックとブロードリイ

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フレデリックで、音楽家でいえば、フレデリック・ショパンでしょうね。
フレデリック・ショパンは、1810年3月1日に、ポーランドで生まれています。が、このショパンの誕生についてもいくつかの説あるようですね。
ショパンもまた天童で、まだ幼い少年の頃からピアノの名手として、ご指名がかかったという。
たとえば、181911月。ワルシャワの音楽サロンで、ショパンはピアノを弾いています。この時のショパンの演奏を耳にしたひとりが、アンジェリカ・カタラーニ。カタラーニはイタリアの声楽家でありました。この時、カタラーニはたまたま、演奏で、ワルシャワに来ていたのです。
カタラーニはショパンのピアノを聴いて、感動。後に金時計を贈っています。1820年1月3日に。当時のことですから、専用の鍵でゼンマイを巻く式の懐中時計だったのですが。
この懐中時計の裏蓋には、フランス語で。

マダム・カタラーニより十歳のフレデリック・ショパンへ。
ワルシャワ 1820年1月3日。

と、フランス語で記されています。
このカタラーニから贈られた金時計の文字により、「1809年生まれ説」もあるわけです。
フレデリックで、小説の主人公なら、フレデリック・モロオでしょうか。フローベエルが、1869年に発表した『感情教育』の主人公。

「フレデリックの家の門番の口から、フレデリックが近くダンブルーズ夫人と結婚するという話を聞かされたのである。」

『感情教育』には、そんな一節も出てきます。また、こんな描写も。

「もうひとりはたしかに彼だ、デローリエだ! 銀の縫取りのある青い燕尾服姿、知事の服装ではないか。いったい、どうしたっていうんだ? 」

「銀の縫取り」。たぶん、「ブロードリイ」 br od er i e のことではないでしょうか。
いいなあ。銀縫取り。なにかトリミングのある上着で、ショパンの伝記を探しに行くとしましょうか。

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