江戸時代とエシャルプ

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江戸時代は、徳川時代のことですよね。徳川家康にはじまる時代なので、徳川時代とも。また江戸時代と言っても同じことでしょう。
江戸時代が終わってから、明治。明治から、大正、昭和へと続いてゆくわけであります。
江戸時代のレストラン事情はどんなふうだったのか。江戸には、レストランはひとつもありませんでした。
レストランの代わりにあったのが、煮売屋。なにかを煮たものを町に売りに来る。なので、「煮売屋」。
その時代には、ありとあらゆる「煮売屋」があったそうですね。
たとえば、「フカ」。フカを刺身で食わせる煮売屋。刺身ですから実際には煮ないのですが。フカの切身を酢味噌で食べさせたんだそうです。
この煮売屋が後に屋台となったのでしょう。ひとつの例ですが、蕎麦切りの屋台だとか。
落語の『とき蕎麦』も、そんな背景から、生まれているのでしょう。蕎麦を食った客が銭を払いながら、おやじに問う。「今、なんどき?」。「へえ、六つ」。それで客が七つ八つ………ととぼけてちゃんと払ったふりをする話ですよね。
江戸時代が出てくる随筆に、『マリアの気紛れ書き』があります。森 茉莉の名作であります。

「………巴里と江戸とは共通したものを持っている。」

森 茉莉は、そんなふうに書いています。ジャン・ギャバン主演の映画『望郷』の魅力を語る上で。
森 茉莉は、ジャン・ギャバンの演技を絶賛しています。考えてみれば、森 茉莉とギャバン。ほぼ同い年なんですね。

「エシャアルを襟元でびっしり合せてぶっちがいに上着の下で合せ………」

『望郷』での「ペペ」の着こなしをも褒めています。
「エシャルプ」e charpe は、スカーフのこと。『望郷』でのギャバンは、奥さんのスカーフを借りて撮影に臨んだそうです。
どなたか『望郷』のペペのエシャルプを再現して頂けませんでしょうか。

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