ブガッティとブルゾン・ド・キュイール

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ブガッティは、車の名前ですよね。Bugatti と書いて、「ブガッティ」と訓むんだそうです。
1909年、イタリア人の、エットオーレ・ブガッティがはじめたので、その名前があります。
1920年代頃の「ブガッティ」は、「もっとも速く、もっとも美しい車」として好まれたものです。
ブガッティを運転したことのあるフランスの作家に、サン=テグジュペリがいます。
アントワーヌ・サン=テグジュペリは、1939年に『人間の大地』を発表。この『人間の大地』には「附録」がついているのです。
サン=テグジュペリの長年の友人だった「レオン・ヴェルト」が文章を寄せています。『わたしが識っているままのサン=テグジュペリ』と題して。

「さて、サン=テグジュペリは、その能力のうち、知性しか無疵のまま残っていない老人そっくりの、古いブガッティのハンドルを握った。」

レオン・ヴェルトの『わたしが識っているままのサン=テグジュペリ』には、そのように出ています。
また、ここには、サン=テグジュペリが、トランプ手品の名人であったことも。

「サン=テグジュペリは、トランプの手品の魔術師だった。それは奇術ではなかった。とにかく、はるかそれ以上のものだった。」

レオン・ヴェルトは、サン=テグジュペリの想い出の中に、繰り返して、「トランプの手品の魔術師」だったと書いています。
このサン=テグジュペリの場合 カード・マジックだったのではないでしょうか。私の場合は、図随筆家の、江國 滋。やはり、カード・マジックの「魔術師」でありましたね。
1939年に刊行された『人間の大地』を読んでおりますと、こんな文章が出てきます。

「………雨にずぶ濡れの革ジャンパーを着たまま、遅ればせにわたしたちの席につき………」

これは仲間の飛行士の様子として。
1920年代の飛行士が、「革ジャンパー」を着ているのは、当たり前のことであったでしょう。なにしろ空調のないコックピットだったでしょうから。
というよりも、今の革ジャンパーの源は、当時のフライト・ジャケットにあったと思われます。
革ジャンパー。フランスなら、「ブルゾン・ド・キュイール」blouson de cuir でしょうか。
昔、シャンソン歌手のアダモが、🎶 オン ブルジン エ ブルゾン・ド・キュイール………などと唄っていた記憶があります。
どなたか1920年代のブルゾン・ド・キュイールを再現して頂けませんでしょうか。

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