花崗岩は、御影石のことですよね。御影石は大きく分けて、黒御影石と白御影石とがあるんだそうですが。そのどちらも、堅く、光沢の美しい石となります。
御影石造りの邸宅などがあったなら、豪奢そのものでしょう。
兵庫県の御影に産出したところから、「御影石」の名前があります。
御影石が出てくる小説に、『虞美人草』があります。1907年に、夏目漱石が発表した物語。
「………苔の多い御影の突く這ひを添へて、三坪に足らぬ小庭には、一面に叡山苔を這はせてゐる。」
夏目漱石は「御影」と書いていますが、これは「御影石」のことなのでしょう。これは「宗近君」と京都を歩いている場面でのこと。
ここでの会話は、「ゴルディアン・ノット」について。
古代に、「ゴルディオスの結び目」というのがあって。このゴルディオスの結び目を解いた者が世界を制覇すると考えられていて、でも、誰にも解けなくて。
そこにあらわれたのが、アレクサンダー大王。アレクサンダー大王は剣を抜いて、たちどころに断ち切ったとの伝説があります。
えーと、花崗岩の話でしたね。花崗岩が出てくる小説に、『ふくろう党』があります。。1829年に、バルザックが発表した物語。
「………骨ばってごつごつしたその輪郭は、この地方の土壌を構成している花崗岩を思わせるものがあった。」
これは「指揮官」の様子としての形容。『ふくろう党』の時代背景は、1799年頃におかれています。また、『ふくろう党』には、こんな描写も出てきます。
「およそ十人ほどは、カルマニョルという名で知られている例の共和党の上着を………」
「カルマニョール」carmagnoke は、今のジャケットに似た上着のこと。
フランス革命期、貴族階級と区別する意味で、一般人が愛用した服装。
どなたか現代版カルマニョールを考えて頂けませんでしょうか。