シャンソンとシェヴロン

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

シャンソンは、歌のことですよね。もちろんフランスの歌です。ポルトガルにファドがあるように、日本に演歌があるように、フランスにはシャンソンがあります。
『雪が降る』もシャンソンなら、『愛の讃歌』も、『枯葉』もシャンソンです。
でも、中には風変わりなシャンソンもあります。ひとつの例ですが、『脱走兵』。

🎶 大統領閣下 申しあげます………

そんなふうに歌いはじめられるシャンソン。作詞は、ボリス・ヴィアン。作曲は、ハロルド・バーグ。
ボリス・ヴィアンは1954年2月15日に、パリの「作詞家協会」のこの詩を送っています。最初に『脱走兵』を歌ったのは、歌手のムルージ。そのほか多くの歌手が歌ってもいるのですが。
ただ『脱走兵』は反戦歌でもあって、問題がなかったわけでもありません。そこで後にはボリス・ヴィアン自身が歌うようになったと伝えられています。
そんなわけで、ボリス・ヴィアンはもともと作家なのです。『日々の泡』はヴィアンの代表作と言えるでしょう。
そしてボリス・ヴィアンのもうひとつの面は、パリ・モードの先駆者だったことです。1940年代、パリのサンジェルマン・デ・プレに「ダブー」というナイト・クラブがあって。「ザズー」などと呼ばれた新風俗の若者が集まったものです。
その頃のボリス・ヴィアンは「タブーのプリンス」と呼ばれたとのこと。ひとつ残念なことは、ヴィアンは1959年、三十九歳の若さで世を去っていることです。
1950年代、ボリス・ヴィアンが愛用したものに、シェヴロンの外套があります。それもうんと大柄のシェヴロン。
「シェヴロン」chevron  には、「杉綾模様」の意味があります。英語でいうところのヘリンボーン。
どなたか1950年代ふうのシェヴロンのコートを仕立てて頂けませんでしょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone