カリブとカストム・メイド

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カリブは、地域の名前ですよね。「カリブ海」というではありませんか。Carib
と書いて、「カリブ」と訓みます。とにかく車の名前にも「カリブ」があるくらいですからね。
1493年、カリブ海はコロンブスによって発見。これによってヨオロッパ人はカリブ海の存在を識ったんだそうですね。
1840年代のゴールドラッシュの時代にも、カリブ海を通る航路は大いに活用されたという。

ラフカディオ・ハーンが、1890年に発表した小説に、『カリブの女』があります。日本語訳は、平川祐弘。
『カリブの女』は、総題。この中には、『チータ』と、『ユーマ』の二つの小説が含まれているのです。
「チータ」も「ユーマ」もどちらも、カリブに住む女の人の名前なのですが。
ことに『ユーマ』は、「マルティニーク島」で執筆されたとのこと。1888年から1889年にかけて。また、ラフカディオ・ハーンがはじめて書いた小説が、『チータ』でもあるのです。

「夕暮が近づくと、水平線はいいつくせぬような甘美な色あいを帯びるー真珠の光、乳と火のオパール色を帯びる。」

ラフカディオ・ハーンは『チータ』の中で、そんなふうに書いています。

ラフカディオ・ハーンが日本にやって来たのは、明治二十三年のこと。西暦なら、1890年のことになります。
同じ年に、小泉セツを識って、結婚。以来、「小泉八雲」として識られるようになったのですね。
ラフカディオ・ハーンが日本に入るに当たって、『カリブの女』の著作のあることが、有利に働いたと考えられています。

カリブが出てくるミステリに、『チョーク・ポイント』があります。1986年に、チャーチル・D・テイラーが発表した物語。

「カリブ海に六十マイルほど入り込んだところで、一隻のトロール船と出会った。」

『チョーク・ポイント』は航空部隊の話ですから、カリブ海が出てくるのも、当然でしょう。
また、『チョーク・ポイント』には、こんな描写も出てきます。

「………オーダー・メイドのスーツをしっくり着こなしているのは、細身の体型の賜物だ。」

これは「エステバン・アルバレス」という人物の着こなしについて。

「仕立てのいいすっきりとした細縞のダーク・スーツに白ワイシャツ、地味なネクタイというスタイルは………」

そのようにも書いています。
たぶん、「カストム・メイド」custom made なのでしょう。つまり注文服を着るにもそれなりの資格があるということなのでしょうか。
美食はやめますから。
どなたかピン・ストライプのダーク・スーツを仕立てて頂けませんでしょうか。

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