ブラウスとブートニエール

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ブラウスは、女性の着るシャツのことですよね。
blouse と書いて、「ブラウス」と訓みます。ブラウスと関係ある言葉に、「ブラウジング」blousing
があります。袖口などの緩やかな余裕のことです。男のシャツがぱりっとしているのに対して、ブラウスはふわりとしているのが、魅力なのでしょう。
ブラウスの流行は、ガリバルディと関係があるんだそうです。ジュゼッペ・ガリバルディ。十九世紀のイタリア統一の立役者であります。
「赤シャツ千人隊」の言葉があるように、ガリバルディは義勇兵たちに赤シャツを制服として着せた。これが後に、当時の女性たちの間で流行になったからです
この「ガリバルディ・シャツ」こそ、今日のブラウスの直接の源だと考えられています。

ブラウスが出てくる長篇に、『パリ』があります。1898年に、フランスの作家、エミイル・ゾラが発表した物語。

「今朝、サルモンからブラウスのことで電報がきて、どうしても四時に仮縫いに行かなくてはならないから」

これは「ママ」の言葉として。なるほど、ブラウスの仮縫いは、とても大切なことだったのでしょう。
また、ゾラの『パリ』には、こんな描写も出てきます。

「女性は肩をあらわにしたドレス、男性は襟のボタンホールに花を飾り………」

これはあるパーティーでの様子として。
「襟のボタンホールに花を飾り」。もちろん、ブートニエールのことでしょう。
パーティーでのブートニエールはカーネーションであることが多いものです。それも燕尾服には白のカーネーション。ディナー・ジャケットには、赤いカーネーションと決まっています。
どなたかブートニエールの映えるスモーキングを仕立てて頂けませんでしょうか。

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