胡桃とグレンガリー

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胡桃は、木の実ですよね。堅い殻の中に、美味しい木の実が入っています。
胡桃をふたつ掌のなかで、くるくる回すのは長寿の秘訣。そんな話を聞いたことがあります。胡桃はまた、童謡とも関係があります。

胡桃のからは、
くだいたからは、
あぶらをとつて、
ランプに入れて、
つけましよ、あかり。

北原白秋に、『胡桃』と題するそんな童謡があります。
胡桃の殻から、油が取れるんですね。

永井龍男の短篇に、『胡桃割り』があります。物語の背景は、第二次大戦中になっているのですが。「私」がある絵かきの家でご馳走になる話。

「………ちょっとペンチか釘抜きに似た胡桃割りに挟んで、左の掌の中で、カチリと楽に割り………」

これは食後のブランデーのおともとして。たしかにブランデーに胡桃、良く合いますよね。

胡桃が出てくる小説に、『谷間の百合』があります。フランスの作家、オノレ・ド・バルザックの代表作。1835年の作。

「伯爵夫人が立ち止まってこの厳粛な言葉を私に言ったその胡桃の木の下で………」

また、『谷間の百合』には、こんな描写も出てきます。

「………灰色がかったブロンドの髪の大きな巻き毛の房がスコットランド風の縁なし帽からはみ出していました。」

これは「ジャック」という少年のかぶっている帽子のことなのですが。
「スコットランド風の縁なし帽」。たぶん「グレンガリー」glengarry のことでしょう。カーヴの美しい、スコットランドの民族帽子です。
どなたか街歩き用のグレンガリーを作って頂けませんでしょうか。

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