キプロスとキャンブリック

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キプロスは、地中海に浮ぶ美しい島ですよね。キプロス島。キプロスは島であると同時に、独立国でもあります。キプロス共和国。
キプロスはまた、ヴィーナスの聖地でもあるんだそうです。ギリシア神話によりますと。ヴィーナス(アフロディーテ)は、地中海の海の泡から誕生したという。
ヴィーナスは生まれたままの姿で、風の神に導かれて、キプロス島に。この地の女神がヴィーナスに衣裳を着せたんだそうです。
キプロスはまた農業の国でもあって、オリイヴも有名。そして、ワインも。

「地元の小さなワイナリーで醸造されたというその辛口の白ワインは絶品で、タンク醸造の安酒というキプロスのワインに対する先入観を改めさせられた。」

篠田節子著『交差する文明』に、そのように出ています。篠田節子が絶賛した白ワインは、ボトルではなく、壺に入っていたそうですが。また、キプロス・ワインの品種は、多く「マブロ」であるらしい。

キプロスが出てくる小説に、『バジル』があります。
1852年、英国の作家、ウィルキー・コリンズが発表した物語。

「次に三百年前からわが家にある美しい黒檀の飾り棚を処分して、かわりにミニチュアのキプロス寺院を置いた。」

これはイングランド名家の次男、「バジル」の行動として。
また、『バジル』にはこんな描写も出てきます。

「シャツの胸にはレースとキャンブリックで見事な飾りが施されいた。」

これはバジルの兄、「レイフ」のきこなしとして。
キャンブリック cambric 上等カナキンのこと。1530年頃から用いられている英語。もともとはフランス語の「カンブレエ」Cambrai
から出た言葉。フランスのカンブレエで最初に織られた生地なので。そもそもはリネンの生地だったそうです。
どなたか麻のキャンブリックで、シャツを仕立てて頂けませんでしょうか。

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