マイダスとマロン

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マイダス大王の話なんですが。ギリシア神話に出てきますよね。
昔むかし、シレニウスという人物がいた。シレニウスは、バッカスの師匠。そのシレニウスがある時、マイダス王のところに連れて行かれる。
マイダス王は見ず知らずのシレニウスを丁寧にもてなす。その宴は十一日の間続いた。
十一日が過ぎて、シレニウスはバッカスのもとに戻る。そこでバッカスはマイダス王に、「望みのものを与えよう」。マイダス王は、お願いする。
「私の手が触れるものすべてが金になりますように」
このねがは聞き入れられて。マイダス王は、ゴールデン・タッチを得る。金、金、金。触るもの皆、ゴールドに。
でも、困ったことが。肉を食べようとすると、金に。女に触れようとすると、金に。
マイダス王はもう一度バッカスにお願いをして、もとに戻してもらったという。その時、身体を清めたのが、パクトルス川。それからというもの、この川には砂金が流れるんだとか。
マイダス王の話が出てくる小説に、『 』が。フランソワーズ・サガンが、1989年に発表した物語。

「音楽界に現れた現代のミダス王は、カフェのテラスで創作インスピレーションを得る。」

これは新聞記事の見出し。ヴァンサンという若者が、突然、人気作曲家に。『にわか雨』という曲が売れに売れて。ヴァンサンはどんな服を着ているのか。

「アル・カポネの栗色のスーツを着込み、ロリオランに電話したのは、紛れもないこのぼく自身でした。」

「アル・カポネ」は、クラッシックなデザインの、という意味でしょうか。クラッシックな、マロン色のスーツで、マイダス王の気分になりたいものですが……。

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