紅茶にもいろんな淹れ方がありますよね。
たとえば、ティー・バッグとか。
ティー・バッグは、1904年にはじまっているんだとか。アメリカ、ニューヨークで。
1900年代のはじめ、NYに、トーマス・サリヴァンという人物がいて。紅茶と珈琲の店を営んでいた。
ある時。トーマス・サリヴァンは紅茶の見本として。茶葉をモスリン袋に入れて、配った。この茶葉の見本をもらったある男。そのままポットに入れて、湯を注いだ。なんとまあ、紅茶ができてしまった。これがそもそものティー・バッグのはじまりなんだとか。
こうしてティー・バッグはたちまち人気者に。でも、イギリスではまったく、見向きもされなかったという。
英国でティー・バッグが作られるようになったのは、1952年のこと。もっともそれは輸出用で、国内向けではなかったのですが。
1904年といえば。アメリカ、サンフランシスコに、「セント・フランシス・ホテル」が開業した年でもあります。
「セント・フランシス・ホテル」が出てくるミステリに、『ウィチャリー家の女』があります。1961年に、ロス・マクドナルドが発表した物語。この中に。
「セント・フランシス・ホテルのロビーは、比較的すいていた。」
私立探偵、リュウ・アーチャーが事件の調査にホテルを訪れる場面。また、こんな描写も。
「タートル・ネックのカシミアのセーターを着た若い男だった。目の色も、セーターの色も、美しい青である。髪はブロンドで、相当の美男なのだが……」。
スェーターの色と、瞳の色を揃えているわけですね。