プラターズは、グループの名前ですよね。正しくは、「ザ・プラターズ」でしょうか。よく知られているところでは、『オンリー・ユウ』でしょうか。
『オンリー・ユウ』はもちろん「あなただけ」の意味で、1955年のヒット曲。あまりに素晴らしく、あまりにも流行ったので、その後もプラターズ以外に、いろんな歌手によっても歌われています。
プラターズが歌った曲に、『スモーク・ゲット・イン・ユア・アイズ』があります。日本語なら、『煙が目にしみる』。どうして煙が目にしみるのか。「今、ぼくのハートは燃えていて、煙が出ている。その煙があなたの目にしみるでしょう……………」。そんな情熱的な歌詞なんですね。
ほかにも、『マイ・プレイヤー』。これも、名曲。祈りを捧げる歌。
「プレイヤー」にもいろんな意味があって。むかしのレコードを聴く時の回転盤も、「プレイヤー」。プレイヤーの上にレコードを乗せて、針を静か下ろすと、極が流れてくる仕組になっていたものです。その「プレイヤー」が出てくるミステリに、『サンジェルマン殺人狂騒曲』があります。1955年に、レオ・マレが発表した物語。
「装置を作動させる前、プレーヤーを止めるよう大声で命じた。」
『サンジェルマン殺人狂騒曲』には、こんな描写も。
「イギリス皇太子風のチェックの上衣も似たりよったりだった。」
「イギリス皇太子風のチェック」とは、何でしょうか。
これはたぶん、「プランス・ド・ガル」Prince de Galles のことなんでしょうね。直接の意味は、「英国皇太子」。でも、実際には、「プリンス・オブ・ウエールズ・チェック」のことになります。
グレン・チェックの上に、ピンク、もしくはブルーでオーヴァー・プレイドを配した柄のこと。もちろん英国皇太子が発明した柄なので。
プランス・ド・ガルの上着を着て、プラターズの曲を聴きに行きたいものですね。