ドッジと手袋

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ドッジといえばいいのか。ダッジといえばいいのか。ちょっと迷ってしまうのですが。えーと、ドッジシティのことなんですね。
ドッジシティは、アメリカ、カンサス州の地名。ドッジシティはよく西部劇に出てきますよね。
1880年代。テキサスからアメリカ東部へ向かう牛の群れが何万と通った町なんだそうです。そしてその牛の群れを導くのが、カウボーイの仕事だった。それでドッジシティは、ウエスタンと密接につながっているんでしょう。
なんでもドッジシティには世界最大のウエスタン博物館があるらしい。ウエスタン博物館だけでなく、西部開拓時代の町並みが遺ってもいる。もっとも映画撮影用のセットなんですが。
たとえばアメリカの人気映画『ガンスモーク』の撮影もまた、ドッジシティで行われたという。
『ガンスモーク』は1952年に。ラジオ番組としてはじまったそうですから、古い。それからTV映画にもなるんですね。『ガンスモーク』は一時、イギリスでも放映されたそうですから、人気のほどがうかがえるでしょう。
ドッジシティのはじまりは、一軒の小屋だった。それはバッファローを追うハンターの仮小屋。とにかく藁葺きの屋根だったとか。
それが1871年のドッジシティには六軒のバアができていた。
1871年にはじまった、フランスの新聞小説に、『獲物の分け前』が。もちろん、エミール・ゾラ作。
その頃人気のあった『ラ・クロッシュ』紙の、9月29日付に第一回目の原稿が発表されています。これが評判になって。もっともその頃はパリ・コンミューンの時代で、検閲がうるさかった。ゾラの『獲物の分け前』も何回かお上にお叱りを受けています。
『獲物の分け前』は、パリの都市の歴史を知る上でも、貴重。パリ大改造のさなか。オスマン大通りが建設されている時代なんですから。その中に。

「ラルソノーは洒落た遊び人になっていて、良い手袋をはめピカピカのシャツに派手なネクタイを締め、これ見よがしの装いであった。」

「良い手袋」。どんな手袋だったんでしょうね。
とりあえず自分好みの手袋を嵌めて、ドッジシティに行く夢を見るとしましょうか。

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