ドレミとズボン

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『ドレミの歌』は有名ですよね。
「ドはドーナツのド……」とはじまるんでしたっけ。この訳詞は、ペギー葉山。「どうしてドーナツなんですか?」と問われて。
「戦後すぐの時、いちばん食べたかったのが、ドーナツだったの」
と答えたんだとか。
『ドレミの歌』は、1959年の映画『サウンド・オブ・ミュージック』の挿入歌ですよね。子供たちに「ドレミファ……」を教える歌にもなっています。
でも、どうして「ドレミファ……」なのか。これは十一世紀のイタリアに遡るんだとか。その頃、『バプテスマのヨハネ讃歌』が作られた。作ったのは、聖職者であり、音楽師でもあった、グィード・ダレッツオ。これが一音づつ高められる構成になっていたんだそうですね。
ドは、フランスでは貴族の印にも。たとえば、フランスの詩人に、サント_=ブーヴがいます。この人の名前は、シャルル・オーグスタン・ド・サント=ブーヴ。つまり貴族の出なんですね。
同じくフランスの作家に、バルザックが。バルザックはある時から突然、「オノレ・ド・バルザック」になった人。
バルザックのお母さん、ロールと仲良くだったのが、ジャン・ド・マルゴンヌ。バルザックの弟、アンリはジャンの息子だと考えられています。バルザック自身もよくジャンの城に遊びに行っています。バルザックの心の中では「第二のお父さん」という気持があったのかも。
オノレ・ド・バルザックの書いたミステリに。そう言って良いのかどうか、『暗黒事件』があります。
『暗黒事件』は、1841年『コルメス』紙1月14日から、2月20日まで連載された小説。ただし実際の事件を下敷きにしているのは、間違いありません。この中に。

「足にぴったり張り付くような柔らかい白革のズボン、メタルのボタンのついた緑の狩猟用の上着、黒いスカーフとバックスキンの手袋である。」

これは双子の兄弟、シムーズの着こなし。
いいなあ、「柔らかい白革ズボン」。セーム革なんでしょうか。
白いレザーのズボンで。『ドレミの歌』を歌ってみたいものですね。

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