ジョットとバブーア

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ジョットは、イタリアの絵師ですよね。ジョット・ディ・ボンドーネのこと。
ジョットは、1337年1月8日に世を去ったと考えられています。その時、70歳くらいだったとか。
とにかく昔の絵師ですから、伝説が多い人物でもあるのですが。1337年から逆算して、1266年ころの生まれかと。フィレンツェ郊外の生まれ。
ジョットのお父さんは、鍛冶屋で。ジョット自身は幼いころから、羊飼いになって。羊飼いは暇のある仕事でもあって。ジョットは岩肌に羊の絵を描いては遊んでいた。そのジョットの絵を偶然見たのが、チマブーエ。チマブーエは当時巨匠と謳われた絵師。
ジョットの羊の絵を見たチマブーエは、ジョットの家に。ジョットのお父さんに談判して、弟子にしたという。
チマブーエの弟子になったジョットはそこでも、天才ぶりを発揮。ある時、師匠のチマブーエは絵を描いている途中、急用で外出。ふたたび家に帰って、絵の続きを。と、絵に蝿が。チマブーエは蝿は何度も追い払う。実はその蝿、ジョットが冗談半分に、描き添えていた蝿だったそうです。
ジョットの話が出てくるミステリに、『シリウス・ファイル』が。2002年に、ジョン・クリードが発表した物語。余談ですが、ジョン・クリードの本名は、オウエン・マクナミー。生粋のアイルランド人。今も、アイルランド、スライゴーに住んでいる作家なんですね。

「かねてから、聖フランチェスコ大聖堂にあるジョットのフレスコ画を見たいと思っていたのだ。」

これは主人公、ジャック・ヴァレンタインが、恋人のディアドラとイタリアに旅する場面。またこんな描写も。

「毛鉤がついた釣り用のツイード帽をかぶり、ワックスジャケットを着ていた。」

ジャック・ヴァレンタインの上司、サマヴィルの着こなし。「ワックスジャケット」は、もしかすればバブーアでしょうか。イギリスでは「バーバー」に近い発音になるとか。
さて、バブーアを着て。ジョットの画集を探しに行くとしましょうか。

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