丹頂とモカシン

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

丹頂で、化粧品でといえば、丹頂チックでしょうね。
丸い筒の形で、今の棒糊を大きくしたような形でした。昔、「リーゼント」という髪型が流行った時、なくてはならない秘密兵器でありましたが。
「丹頂チック」は、昭和8年4月1日にはじまっているんだそうですね。丹頂チックは今でもありますが、会社の名前は「マンダム」になっています。チャールズ・ブロンソンで有名になったものです。
その昔、「丹頂チック」はヴァレンティノを広告に起用したことがあるんだとか。もちろん美男俳優、ルドルフ・ヴァレンティノのことですよね。
ルドルフ・ヴァレンティノのお父さんは、イタリア人。お母さんは、フランス人。1895年、イタリアのプーリア州に生まれています。
ルドルフ・ヴァレンティノが出てくる小説に、『愛のもつれ』があります。D・H・ロレンスが、1927年に、発表した短篇。1927年は昭和2年のこと。

「ルドルフ・バレンチノならばきみにたいしてどうするんだろう? きみは彼のことは好きなんだよね。」

同じく、D・H・ロレンスの短篇に、『青いモカシン靴』があります。これは1928年に発表された物語。

「モカシンは、アメリカ・インディアンのあいだでは男たちの履物で、女が履く物ではなかった。それでも、全体が小さなトルコ石のビーズ仕立てで、ターコイズブルーの色合いが可愛いらしく映え、真っ白と深緑の炎のようなぎざぎざ模様が施してあった。」

そのモカシン・シューズを、リーナ・マクラウドという女性が、ニューメキシコで買い、愛用する場面なんですね。
トルコ石のビーズで飾ったモカシン、いいですね。
さて、モカシンを履いて。丹頂チックを使ったヴァレンティノの映画を探しに行くとしましょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone