ロールス・ロイスとウーステッド

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ロールス・ロイスは高級車の代名詞ですよね。
ロールス・ロイスそもそものはじまりは、フレデリック・ヘンリー・ロイスという人物なんだそうです。
フレデリック・H・ロイスは1903年に、ある自動車を買う。でも、その自動車が気に入らなくて。自分で作りはじめたんだとか。
フレデリック・ロイスが自分の自動車を完成させたのは、1904年4月1日のこと。ロイスがなによりもめざしたのが、静かに走ってくれる自動車だった。それでのちになってつけた名前が、「シルヴァー・ゴースト。「銀色の幽霊」。幽霊のように音もなく走る車だ、と。
このフレデリック・ロイスに協力したのが、チャールズ・ステュアート・ロールズ。富豪。で、「ロールス・ロイス」の名前になったわけですね。会社として発足するのが、1906年3月16日と記録されています。
1906年11月30日に生まれたのが、ジョン・ディクスン・カー。ジョン・ディクスン・カーが1938年に発表したのが、『死者はよみがえる』。今、手もとにある『死者はよみがえる』の訳者が、橋本福夫。橋本福夫が生まれたのが、1906年3月4日。翻訳家であり、青山学院の先生でもあったお方。
つまり『死者はよみがえる』は、著者と訳者とが同い年のミステリというわけなんですね。『死者はよみがえる』の中に。

「古びたグレーのウーステッドの服を着るのが好きで、おまけに掌をポケットに突っこむくせがあるので、いつも上着がふくらんでいて………」。

これはハーヴィ・レイバーンという人物の様子。ウーステッドはよくスーツ地に使われる生地。紡毛地に対する、梳毛地でもあります。英国、ノーフォーク州、ウーステッドの地にはじまったと考えられています。
さて、ウーステッドを羽織って。ロールス・ロイスを眺めに行くとしましょうか。

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