枯葉と鳥打帽

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『枯葉』はいい歌ですよね。『オータム・リーヴス』。
ジャック・プレヴェール、作詞。ジョセフ・コスマ作曲。
イヴ・モンタンがよく歌っていましたね。もともとはシャンソンなんですが。ジョニー・マーサーが英語の詞をつけたりして、ジャズとしても。ナット・キング・コールとか。
1965年に。『リーダーズ・ダイジェスト』が「好きな歌」を調べたことがあります。その結果、第一位が『スターダスト』。外国の歌では『オータム・リーヴス』だったそうです。
『枯葉』の誕生にもいろんな説があって。その中のひとつに、1945年。とあるパリのレストランで生まれたんだとか。
レストランの名前は、「レ・ヴィエイユ」であったとも、「オー・ヴィユ・ポン=ヌフ」だったとも。1945年のある晩。あるレストランで男たちが、食前酒を飲んでいた。この中に、ジャック・プレヴェールも、ジョセフ・コスマもいた。ジョセフ・コスマが突然、店のピアノで、口ずさんだ。それが後に『枯葉』になったんだという。
この場にいたのが、ジャン・ギャバン。ジャン・ギャバンはこの即席のメロディが気にいった。
「もう一回、弾いてくれ」
そしてついには自分で歌いはじめて。ジャン・ギャバンは若いころ、歌手でもありましたからね。ジャン・ギャバンはずっと晩年まで。
「 『枯葉』を最初に歌ったのは、オレなんだよ」
そんなふうに言ったそうです。
1961年のフランス映画に、『顔役は反逆する』があって。ジャン・ギャバンはこの映画で、千鳥格子のハンティングを被っています。フランスなら、「キャスケット」を。
ジャン・ギャバンは映画の中だけでなく、プライベートでも鳥打帽を愛用しています。ほとんどジャン・ギャバンのトレードマークでもあるかのよう。
鳥打帽を被って。『枯葉』を歌いに行くとしましょうか。

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