結婚は一度はしてみたいものですね。
モーツァルトが結婚したのは、1782年、26歳の時に。コンスタンツェ・ウェーヴァーと。どうしてモーツァルトはコンスタツェと、結婚したのか。よけいなお世話といえば、それまでのことなんですが。実はモーツァルト、アロイジア・ウェーヴァーに想いを寄せていた。でも、まわりから猛反対にあって。それでアロイジアの妹のコンスタツェと。まさかそれほど単純ではなかったでしょうが。事の次第としては、そんなこともあったようですね。
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルトは、それよりも前、結婚しそうになったことがあります。それは1762年のこと。天才モーツァルトの名前はすでに有名で。マリア・テレジアの御前で、演奏。演奏が終わって、引き上げる時、六歳のもは滑って、転んで。それを手で引き起こしたのが、当時七歳だったマリア・アントニア。後の、マリー・アントワネット。引き起こされたモーツァルトは、マリアにこう言ったそうです。
「ぼくのお嫁さんにしてあげるからね。」
モーツァルトで、結婚でといえば。『フィガロの結婚』でしょうか。『フィガロの結婚』はモーツァルトの名声を決定的なものにした名作でもあります。モーツァルトの曲が出てくる小説に、『リスボンへの夜行列車』があります。パスカル・メルシエが、2004年に発表した物語。
「小さな音で流れるモーツァルトのディヴェルティメントが………」。
これは物語の主人公、グレゴリウスが、スイス、ベルンのホテルに入った場面。では、グレゴリウスは、何を着ているのか。
「編目の粗いタートルネックのセーターの上に、革の肘当てのついた着古した上着………」。
タートル・ネックのスェーター、どんな色なんでしょうね。