ラグビーと仕立て

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ラグビーはすばやく動きが必要とされる競技ですよね。
ラグビーが、1823年頃の英国ではじまったのは、ほとんど通説になっています。
ある時、フットボールの試合中、ラグビー校のウイリアム・エリスがボールを持って走り出した。ここから、今のラグビーが生まれたと、信じられているようです。
このラグビー校の出身者に、キャロルがいます。ルイス・キャロル。もちろん、『不思議の国のアリス』の作者ですね。本名は、チャールズ・ラドイウィッチ・ドジソン。
ルイス・キャロルもラグビー校でラグビーをやったことでしょう。が、キャロルが得意だったのは、数学。当時の数学の先生が、「これまで私が見たなかで、もっとも優れた生徒である」言ったそうです。
ルイス・キャロルはその後、オックスフォード大学、クライスト・チャーチ学寮に学んでいます。卒業後は、クライスト・チャーチ学寮の数学の先生になっているのです。
昔、このクライスト・チャーチ学寮の学寮長であったのが、ジョン・フェル。十七世紀後半のことです。ジョン・フェルは優れた教育者であり、出版局の発展にも力があった人物なんだそうです。
このフェル博士にヒントを得たのが、ギデオン・フェル。もちろん、ジョン・ディクスン・カーが生んだ名探偵。ジョン・ディクスン・カーが、1947年に発表したのが、『眠れるスフインクス』。この中に。

「今の世の中では羽ぶりのいい人にだけしか手に入らない新しい、仕立てのいいグレイの背広を着ていた。」

これは英国、下院議員の、デリク・ハースト=ゴアの着ているスーツのこと。「今の世の中では」ということは、第二次大戦以前のイギリスには、さぞかし美事な仕立てのスーツが多くあったのでしょう。

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