フレディとフラワー

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フレディで、ミュージカル映画でといえば、『マイ・フェア・レディ』
でしょうね。花売り娘のイライザに恋する、若き貴族の名前が、フレディ。
恋するフレディが、イライザの部屋を訪ねて、想いの丈を朗々と歌うのが、『君住む街角』でしたね。
あの美貌の貴族青年を演じたのが、ジェレミー・ブレット。英国の俳優であります。1933年の生まれとも言われていますが、異説もあるようです。
ジェレミー・ブレットは『マイ・フェア・レディ』もさることながら、「ホームズ役」でも評判の高かった役者であります。古今東西、多くの俳優が「ホームズ」を演じています。が、ジェレミー・ブレットこそがはまり役だと考えているむきが少なくありません。
ジェレミー・ブレットの本名は、ピーター・ジェレミー・ウィリアム・ハギンズ。英国の名門の一族の家に生まれています。ジェレミーはイートン校を卒業。そして1954年に、初舞台を踏んでいます。
そのためにジェレミーは父親から、「名前を変えるように」と。役者は家柄を汚すと考えたのでしょうね。で、ジェレミーは新しい名前を。
ジェレミーがたまたま買ったスーツの織りネームに「ブレット」と入っていた。それで、ジェレミー・ブレットを芸名に選んだという。
ところで、フレディが出てくる小説に、『フレディとウーフィーのプロレス同盟』があります。P・G・ウッドハウスが、1959年に発表した物語。もちろんユーモア小説でありますが。

「フレディ・ウィッジョンがボトルトン・イーストの素人のど自慢に出て……………」

そんな風に描かれています。言うまでも、抱腹絶倒のお話になっています。P・G・ウッドハウスには多くの短篇があって、その中でも人気の高いのが、『アメイジング・ハット・ミステリ』。1933年の発表。この中に。

「ブーツにスパッツ、ズボンに上着、花柄のチョッキ、純白の襟にシャツ………………。」

これはパーシー・ウィンボルトの着こなし。「花柄のチョッキ」、いいですねえ。
たぶん小花模様になっているのでしょうね。あるいは、フラワー・プリントだとか。花柄のウエイストコートで、あのフレディを気取ってみたいものではありますが。

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