モームといえば、サマセット・モームでしょうか。モームが実際にどのくらいに秘密情報部員だったのかはさておき、神出鬼没の作家だったことは間違いないようですね。
たとえば1960年には、タイのバンコクに。そこで、ジム・トンプソンに会っています。そう、タイ・シルクを再興した人ですね。ジム・トンプソンは、CIAとも関係があった人物ともいわれています。
その前の年。1959年には、イアン・フレミングと会っています。これは11月に。東京の帝国ホテルで。イアン・フレミングも、サマセット・モームも帝国ホテルに泊まっていた。で、ランチを一緒に愉しんでいます。ランチの後、ふたりは講道館に行って、柔道の見学を。
イアン・フレミングは、モームから実際の活躍を聴いて、それを参考にボンド物を書くこともあったという。
サマセット・モームは1897年の『ランベスのライザ』以来、数多くの作品があります。その中で、もっとも売れたのが『剃刀の刃』。少なくとも五百万部を超えているんだとか。『剃刀の刃』が出版されたのが、1944年のこと。1944年の話からはじまる物語に、『密約の地』が。
「ハイランド特有の縁なし帽やタータンの服を着た者もいたが、ヘクター・マンローもその一人だった。」
これはスコットランドが背景なんですね。だから、「タータンの服」。「縁なし帽」は、たぶんタモシャンターでしょう。ブレトン・ベレーに似たスコットランドの帽子。
さて、タモシャンターを被って。モオムの本を探しに行くとしましょうか。