スタイナーとスペクテイターズ・シューズ

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スタイナーはわりあい多い名前ですよね。ふつう、St e in er と書くようですが。同じく、St e in er と書いて、「シュタイナー」と訓むこともあるらしい。たぶん英語風だと「スタイナー」で、ドイツ風だと「シュタイナー」に近くなるのではないでしょうか。
「シュタイン」st e in には、「石」の意味があるんだとか。たとえば、アインシュタインだとか。日本にも、大石内蔵助というのがありますから、西洋に「なんとか石」の姓があっても不思議ではないのかも知れませんが。
スタイナーで忘れることができないのが、マックス・スタイナー。オーストリア、ウイーンに生まれた音楽家。ことに映画音楽で活躍した作曲家であります。
たとえば、『トップ・ハット』は、1935年のミュージカル映画。もちろん、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの名コンビ。『トップ・ハット』で音楽を担当したのが、アーヴィング・バーリンと並んで、マックス・スタイナーだったのです。その他にも数え切れないほどの、名画の音楽を手がけてもいます。
マックス・スタイナーは、15歳で、ウイーン帝室音楽学院に学ぶ。この時の先生が、グスタフ・マーラー。ふつう四年で卒えるところ、マックス・スタイナーは一年で卒業しています。
第一次大戦中は、ロンドンに。ロンドンでスタイナーは「敵性外国人」とみなされて、動くに動けない。この時、ウエストミンスター公特別の計らいで、ニューヨークに出国することができたんだそうですね。ニューヨークに着いた時のスタイナーのポケットには、32ドルが入っていたという。
マックス・スタイナーの映画音楽の中に、1942年の『カサブランカ』があります。『カサブランカ』はあまりにも語られることの多い映画でもあります。
『カサブランカ』をごく簡単に言いますと、亡命者の、ヴィクトル・ラズロの
運命やいかに、という内容なのですが。この亡命者、ヴィクトル・ラズロを演じるのが、ポール・ヘンリード。ポール・ヘンリードは、白麻の服に、スペクテイターズ・シューズを履いていたり。亡命者にしては最新流行という感じであります。まあ、それが映画も面白いところなんですがね。
たまにはスペクテテイターズ・シューズで、スタイナーの映画音楽を探しに行きたいものですね。

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