アイリーンとアバークロンビー&フィッチ

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アイリーンは、ハリウッドの衣裳デザイナーですよね。そうは言ったものの、ほぼ同じ時期に活躍したふたりの「アイリーン」がいました。「アイリーン」と、「アイリーン・シャラフ」と。
「アイリーン」は、アイリーン・レンツ・ギボンズが本名。でも、なぜか「アイリーン」をビジネス・ネイムとしたお方。1907年、モンタナ州の生まれ。
もう一方の、アイリーン・シャラフは、1910年、ボストンの生まれ。「アイリーン」のほうが三つほどお姉さんだったことになります。もっともアイリーン・シャラフは生前、「生年不詳」を通していたのですが。
それはともかくアメリカ人なら、「アイリーン」と名づけると、衣裳デザイナーになる可能性が高められるのかも知れませんが。
アイリーンが出てくる小説に、『淑女のための唄』があります。1960年頃、チャールズ・ボーモントが書いた短篇。

「 「まあ」と、アイリーンは呆れて言った。「これが英国流の『ご乗船ありがとうございます』なのか知ら。」

アイリーンは、新婦。これから船で新婚旅行に。船員に素っ気なくされたので。
チャールズ・ボーモントの小説には、『鹿狩り』も。この中に。

「二人とも。アバクロンビイ・アンド・フィッチの狩猟服を着こんで、意気軒昂たるものがあったのである。」

「二人」とは、ネイサン・コルビルと、ジョージ・ランサムのこと。いうまでもなく、ハンティングの途中。
当時、アバクロンビー&フィッチは、間違いなく「意気軒昂」になれる服装だったのです。ただし、お値段も「意気軒昂」ではありましたが。
なにかハンティング・ウェアらしきものを着て。古いハリウッド映画を探しに行きましょうか。

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