スチューデントとスタジアム・ジャケット

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

スチューデントは、学生のことですよね。学生時代。学生時代ははるか昔のことになっていても、いまだに夢に出てくるという人もいるようです。
たとえば、試験の日に。答案用紙が真っ白になっている夢だとか。「ああ、夢でよかった!」。
スチューデントは、「スターディ」studyとも関係があるんだそうですね。スターディはもちろん「勉強」の意味。「学ぶ」はたぶん一生のものなんでしょう。
そしまた、勉強は教科書を読むだけのことではありません。優れたお方の話をじっくり聞くのもまた勉強なのでしょう。

「………朝食はきまって、イングリッシュ・マフィンとコーヒーですますという破目におちいってしまった。」

劇作家の山崎正和は、『「アメリカ」の現実と「私」の虚構』と題する随筆の中に、そのように書いています。
山崎正和は、昭和三十九年にはじめてアメリカへ。その時、アメリカについては先輩である江藤 淳にアメリカでの生活についてお伺いしたんだそうですね。
昭和三十九年八月の暑い日に。四谷の「福田屋」に足を運んで。その時の江藤 淳は福田屋を自宅代わりにしていたので。
江藤 淳はアメリカについて詳しく、山崎正和に語ってくれて。最後に。
「朝はイングリッシュ・マフィンを食べること」と。山崎正和はこれを覚えていたんでしょうね。
江藤 淳には、『アメリカ通信』の随筆があります。江藤 淳は1962年に約1年間、「プリンストン大学」に住んでいます。客員待遇で。その時の話。

「妻のベッドはステューデンツ・エイドという学生共済組合から買った。」

これは「プリンストン大学」の寮生活のひとこまとして。
また、江藤 淳には『アメリカと私』の随筆もあります。この中に、プリンストン大学の学生を、こんなふうに語っています。

「………背中に大学のシンボルの虎をオレンジ色で描いた洗いざらしの白っぽい上衣の下から………」

私の勝手な想像ですが、これはスタジアム・ジャケットではないでしょうか。
どなたか日本で着たいスタジアム・ジャケットを仕立てて頂けませんでしょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone