リタとリスト・バンド

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リタは、女の人の名前にありますよね。ふつうRita と書いて「リタ」と訓むんだそうですが。
リタで今すぐ想い出す女優に、リタ・ヘイワースがいます。1940年代に活躍したハリウッド女優。リタ・ヘイワースで有名なのが、「ブラック・ドレス」。黒の、紐なしのドレスで、それはそれは悩ましいものでありました。
1946年の映画『ギルダ』のための衣裳で、「ジャン・ルイ」のデザインであったそうです。今も「リタのブラック・ドレス」として、名前に遺るほどであります。

もうひとりのリタに、「リタ・モレノ」がいます。映画『ウエストサイド物語』で、「アニタ」を演じた女優。

「リタがノックアウト美人であることは、誰もがご存じでしょう。」

ジョージ・チャキリス著『わたしのウエストサイド物語』に、そのように出ています。
ジョージ・チャキリスははじめてリタに会った時の印象を、そのように語っているのです。それ以来「生涯の親友」になった、と。
『ウエストサイド物語』は、名作。もうそれ以上、何を話すことがあるでしょうか。
最初は舞台でのミュージカル。やがてそれが映画にもなって。

「………このミュージカルは、アメリカが劇場芸術の分野で、真の「家元」を確立した記念すべき作品といえるのである。」

昭和の日の三十九年『産経新聞』十一月十一日号に、三島由紀夫は、そのように書いています。もちろん『ウエストサイド物語』の印象について。

ジョージ・チャキリス著『わたしのウエストサイド物語』を読んでの感想は、ただひとつ。ジョージ・チャキリスは少年の頃からダンスの練習を一日も欠かしたことがないと、語っている点です。
これもまた、言うは易く行うは難しのひとつでしょう。

ジョージ・チャキリス著『わたしのウエストサイド物語』には、こんな一節も出てきます。

「ある日、シャークスの一員、チリを演じるアンドレ・テイアーが、黒いレザーのリストバンドを着けてリハーサルに現れました。」

そこにいた出演者全員が「カッコイイ」と思ったそうです。皆、休み時間に買いに行ったのは、言うまでもありません。
『ウエストサイド物語』が流行らせたファッションはたくさんあります。ブラック・レザーのリスト・バンドもそのひとつでしょう。
どなたか1960年代のリスト・バンドを再現して頂けませんでしょうか。

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