クリスチナとクラレット

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

クリスチナは、女の人の名前ですよね。綴りはCrist in a ですから、クリスチナともクリスティナとも、あるいはまた、クリスティーナとも訓める名前なんでしょう。もともとは「キリスト教徒の娘」の意味があったんだそうですが。
クリスチナで想い出す映画の、『クリスチナ女王』があります。1933年のMGM映画。主演は、グレタ・ガルボ。「クリスチナ女王」実在のお方。十七世紀の、スゥエーデンの女王。グレタ・ガルボは1905年9月18日に、スゥエーデンに生まれていますから、ぴったりといえばぴったりで。
でも、女優として「女王」を演じるには、それなりのご苦労もあったかと思うのですが。グレタ・ガルボの自伝『その愛と孤独』を読むと、当時の『クリスチナ女王』について、こんな風に語っています。

「まるで自分がこの役のために生まれてきたような気がしたことだ。クリスティーナを演じているときがいちばん自分らしいと感じた。」

うーん。なにごとも、そうでなくてはならないのでしょうね。クリスティナが出てくる物語に、『シャムロック・ティー』があります。2001年に、キアラン・カーソンが書いた物語。

「クリスティナは、片手にラプンツェルの塔のような塔を持ち、もう片方の手には一本の矢を持った姿で描かれている。」

これは、『聖人たちの伝記集』という本に載っている挿絵の説明なんですね。
『シャムロック・ティー』には、「クラレット」の話も出てきます。「クラレット」はわりあい英国人が用いることの多い色名かと思われます。赤ワインの色のこと。

「やがて、クラレットの外衣を着た四人の男たちの操作によって、振り子の揺れ幅が大きくなります。」

これは大聖堂の中で、僧たちが大きな香炉を動かしている場面。
なにかクラレットのスェーターを着て、『クリスチナ女王』の映画を探しに行くとしましょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone