サマータイムとハンカチ

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『サマータイム』は、有名な曲ですよね。

♬おまえの父さん金持ちで おまえの母さん器量よし だから泣かずにねんねしな………

子守唄なんですね。ミュージカル『ポーギーとベス』の中で歌われるもの。ジョージ・ガーシュインの作曲。古い黒人霊歌に、『時には母のない子のように』が原曲とも言われています。
『ポーギーとベス』は、1935年10月10日。ブロードウェイの「アルヴィン劇場」で、初演。大ヒットとなった「フォーク・オペラ」なんですね。
『サマータイム』はもちろんとして。1935年は、なぜか名曲が多い。たとえば『ビギン・ザ・ビギン』も、1935年の作。コール・ポーターによって。
以前、コール・ポーターはマルチニーク島に行ったことがあって。この現地のリズムをヒントに、『ビギン・ザ・ビギン』が生まれたんだそうです。
『グッドバイ』は聴いていて心に沁み入る曲。これも1935年に、ゴードン・ジェンキンスが、作曲。
よくビング・クロスビーが歌っていた『セプテンバー・イン・イン・ザ・レイン』も、1935年の作。
『レッド・セイルズ・イン・ザ・サンセット』。『夕日に赤い帆』。これも名曲ですよ。プラターズをはじめ、多くの歌手が歌っています。『夕日に赤い帆』もまた、1935年の作曲。
1935年に発表されたミステリに、『ネヴァダ・ガス』が。もちろん、レイモンド・チャンドラーの短篇。この中に。

「彼はグラスを乾して、薄手のローン・ハンカチで口もとを拭い、きわめて慎重な手つきで、ハンカチのはしが三つ外に出るように胸ポケットへしまった。」

これはデルーズという男の仕種なんですね。つまりポケット・ハンカチーフが、ローンだったわけです。
さて、ハンカチをあしらって。『サマータイム』のレコード探しに行くとしましょうか。

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