クロタンは、チーズの一種なんだそうですね。正しくは、「クロタン・ド・シャヴィニョル」の名前があるらしい。
フランス、ロワール地方、シャヴィニョールという静かな村で造られるチーズ。そして、山羊乳から造るチーズ。チーズはもちろん、牛乳からも造られる。でも、歴史的には山羊乳チーズの方が、古いんだそうですね。
それにしてもどうして「クロタン」なのか。シャヴィニョール村のクロタンとは。さて、さて……。クロタンはよくサラダに使ったりも。いろんな野菜と一緒に、食べやすく切ったクロタンを混ぜる。
クロタンが出てくるミステリに、『緋色の十字章』が。マーティン・ウォーカーが、2008年に発表した物語。
「彼らが作っている山羊乳のクロタン・チーズ、フォアグラ、自家製ジャム、胡桃やトリュッフ風味のオイル、コンフィはこの地方をフランス食文化の中心にしている食品だ。」
これは、ペリゴール地方、ドルドーニュでの話。作者、マーティン・ウォーカーは実際にこの地に住んでいるイギリス人なんですね。詳しいはずです。そして、ご本人も料理を作るのが好き、、食べるのが好き。これは美味しいミステリにもなっています。また、こんな描写も。
「同じくらい高級なスーツも黒で、シルクのニット・タイも黒で、シャツは濃い紫色で白いストライプ入り。」
これはフランス人、予審判事の、ルシアン・タベルニエの着こなし。年齢は、三十歳くらい。
黒いスーツであるかどうかはさておき、黒のニット・タイは良いものです。第一、応用範囲が広い。
もちろんクロタンが出てくるレストランに行くにも、ニット・タイは最適でしょうね。