グラッパとクロコ

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グラッパは美味しいものですね。
グラッパは「グレイプ」と関係があるんでしょうか。葡萄をしぼって、ワインを造る。で、そのしぼった後で醸すのが、グラッパなんですね。
イタリアにグラッパがあれば、フランスにはマールがあります。名前こそ違いますが、製法はほぼ同じ。
フランスにはワインがあって、マールがあって、ブランデーがあります。イタリアにもブランデーがないわけではありませんが、グラッパのほうがはるかに多く飲まれています。
イタリアはヴェニスの北に。パッサーノ・デル・グラッパという場所があって。ここはグラッパの「聖地」だと言われているそうです。ここに「ポリ」という銘柄があって。「ポリ」こそグラッパの中の王者であるという説もあります。
ちょっと粋なイタリア人は、エスプレッソにグラッパを少し入れるんだそうですね。とにかくイタリアでのグラッパは、ごく身近かな飲み物と言っていいでしょう。
グラッパが出てくるミステリに、『英雄』があります。ブライアン・フリーマントルが、1994年に発表した物語。

「パスタのあとで仔牛肉。キャンティをデカンタに四杯。このときそれぞれがグラッパを手に乾杯していた……」

これは食事風景についての報告。どう考えても、イタリア人の食事でしょうね。また、こんな描写も。

「この男は茶色の絹のスーツの上に、キャメルのトップコートをケープのように肩に羽織っていた。靴は鰐皮だった。」

これは、スーリー・エルモロヴィッチ・ルイジケフという人物の着こなしなんですね。
クロコの靴で。グラッパを飲みに行くのは夢ですが。

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