猫と黒

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猫は可愛いものですよね。
「猫」にもいろんな意味があるようで。むかし花柳界で「猫」といったなら、藝者のこと。藝者に三味線はつきものですからね。
また、イギリスでは。「猫が話す」の表現があったとか。「イナフ・トゥ・メイク・キャット・スピーク」。「猫にものを言わせるほどの」の酒の味。これは1719年頃から使われているんだそうですね。その酒があんまり美味しいので猫がしゃべるだしてしまう、というわけ。英国の酒に猫はつきもので。「ウイスキーキャット」。ウイスキー醸造所には必ず猫がいることになっています。ウイスキーの原料は大麦で、ネズミ対策として。
話は飛びますが、ヒッチコック。ヒッチコックの映画に、『泥棒成金』があります。1955年の映画。ケイリー・グラント主演。ジョン・ロビーの役。今は引退した宝石泥棒で、そのあだなが「キャット」。
ヒッチコックは凝りに凝る人で。劇中、ケイリー・グラントがバスに乗る場面が。と、隣の席にカナリアの入った鳥籠を持った客がいて。カナリア騒ぎはじめる。ケイリー・グラント、つまり仇名が「キャット」だから。このヒッチコックのシャレには誰ひとり気づかなかったという。
「猫」が題につくミステリに、『大富豪のペルシャ猫』があります。この中に。

「全身を黒できめた。ローシルク・ジャケットも黒なら、ジーンズもタートルネックも靴下もローファーも黒だ。」

これは物語の主人公、アーチボルド・マクナリーの着こなし。上から下まで、黒というのもいいですね。

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