ロオヌ・ワインとロオマン・カラー

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ロオヌ・ワインというのがありますよね。ロオヌ川沿で造られるので、ロオヌ・ワイン。
フランスの川はなぜか「女」なんだそうですね。たとえば、「ラ・セエヌ」というではありませんか。でも、ロオヌについては、「レ・ロオヌ」。「女の川」もあれば、「男の川」もあるということなんでしょうか。
ロオヌ・ワインでよく知られているのが、「シャトー・ヌーフ・デュ・パープ」。
ラングドックのニームで生まれた作家に、アルフォンス・ドーデがいます。このニームからはじまった生地が、「セルジュ・ド・ニーム」なのですが。それはさておき、アルフォンス・ドーデの代表作に、『風車小屋だより』があります。1869年に発表された短篇集。この中に。

「法王はここでできたぶどう酒のせんを抜かせる。 ー ルビー色のこの見事にぶどう酒は、以後法王のシャトーヌーフといわれるようになった。法王は愛しげな面持でぶどう園をながめながら、ちびりちびりと味わう。やがて、びんが空になり日が暮れると、………………」。

そんな風に書いています。シャトー・ヌーフ・ド・パープの葡萄園を眺めながらのワイン。羨ましい限りであります。シャトー・ヌーフ・ド・パープは、1869年にはすでに伝説のワインになっていたのでしょうね。
ロオヌが出てくる小説に、『青い小さな葡萄』があります。遠藤周作が、1956年に発表した物語。

「遠くで汽笛の音がする。ローヌ河の鉄橋をわたる、長い長い列車の響きだ。」

遠藤周作がフランス留学中に想を得た物語。同じく遠藤周作が1959年に書いた小説に、『火山』があります。この中に。

「白いローマン・カラーつけた彼をかこんで教会の青年会の若い連中が……………」。

「彼」とは、「佐藤神父」という設定。「ローマン・カラー」を着ているのも、不思議ではないでしょう。
ローマン・カラーとは別に、高い立襟のシャツがあってもよいかも知れませんね。「ローマン・カラー」は、後開き。でもそれを前開きにして、「ロオマン・カラー」としてみたいのですが。ロオマン・カラーで、ロオヌ・ワインを飲みに行きたいものではありませんか。

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