ボンドとポンジー

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ボンドは、人の名前ですよね。たとえば、ジェイムズ・ボンドだとか。この方は、まず姓名を言って、それから名前を言うんですが。「ボンド………、ジェイムズ・ボンド!」。
ところで、ジェイムズ・ボンドのミドル・ネイムは何なんでしょうか。
イアン・フレミングが秘密諜報部員の名前を考えるとき、ふっと倫敦の地名がよぎったのではないでしょうか。「ボンド・ストリート」の。
倫敦のボンド・ストリートは、1684年nはじまっているんだとか。あの辺りを建設した、サー・トオマス・ボンドの名前に因んでいるんだそうです。
今、ボンド・ストリートはふたつあって。オールド・ボンド・ストリートと、ニュウ・ボンド・ストリートとの。1720年には、ニュウ・ボンド・ストリートは、水道局の資材置き場だったという。
一時期、ニュウ・ボンド・ストリートには、ボオ・ブランメルも住んだことがあります。今もおしゃれな店が多くのも、不思議ではありませんね。
ボンドはそんなわけで、人の名前でもあって。たとえば、マイケル・ボンド。英国のユウモア作家。マイケル・ボンドの一例を挙げますと、『パンプルムース氏のおすすめ料理』。抱腹絶倒まちがいなし。

「テーブルの下に手をすべらせて、コルクをポムフリットを嗅がせた。」

これはレストランでの、パンプルムース氏の行動。ワインを開けてもらって、コルクを愛犬に。「ポムフリット」は愛犬の名前。そりゃ人より犬もほうが、確かでしょうが。
ボンドが出てくるミステリに、『最後の悲劇』があります。1932年に、エラリー・クイーンが発表した物語。

「われわれにわかっているのは、ウィリアム・ハンフリイがジョン・ハンフリイ・ボンド卿の直系の先祖だということですよ!」

また、『最後の悲劇』には、こんな描写も出てきます。

「それから注意深く、粋なポンジー絹の服の上衣のポケットにそれをしまうと……………………。」

もちろん、ドルリー・レーンの仕種なんですね。
ポンジー p ong e e は、表面に細かい節糸のある絹地のこと。もともとは野蚕糸で織られた生地です。
ポンジーのスーツでボンド街を歩くのは、夢物語ではありますが。

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