トマスとトゥイード

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トマスは、わりあい多い名前ですよね。Th om as をどんなふうに訓むのか。トーマスともトオマスとも。でも、「トマス」も多く用いられているようです。
たとえば、トマス・ハーディ。トマス・ハーディは、イギリスの小説家。トマス・ハーディは、1840年6月2日。イングランドのドーセットシャー、ドーチェスター近いに生まれています。お父さんは、建築家だったと伝えられています。
トマス・ハーディの比較的初期の物語に、『青い眼』が。長篇。主人公は、エルフライド・スワンコード。彼女が美しい青い眼の持主なので、『青い眼』。

「その目は青かった。秋の遠景のように青かった………………」。

『青い眼』の第一章は、こんなふうにはじまります。エルフライドの眼をえんえんと形容するところから。そしてエルフライドの「青い眼」にひきこまれる男がふたり。あとはお読みになってからのお愉しみ。1872年の刊行。
『青い眼』の中に。

「タール塗りの縒り糸で珍しい修理作業をしている青ジャージを着た男達を………………」

当時は、麻紐にタールを塗って、屋根の修理に。ハーディは一時期、建築家だったので、そのことを知っているわけですね。また、ここでの「青ジャージ」は、私たちのいうスェーターのこと。
また、『青い眼』には。

「ウイリアム・ピットの、美しく整い、きびきびと結ばれた口であった………………」。

ウイリアム・ピットは、1783年、二十四歳で英國首相になった人物。このウイリアム・ピットが考えたのが、「帽子税」。帽子税から逃れるために生まれたのが、トップ・ハットだったのですね。クラウンが深いので、帽子税の印紙がよく分からないために。
莫迦話にはキリがないので。トマス・ハーディが出てくる小説に、『グレイリスの遺産』があります。ウイリアム・トレヴァーが、2000年頃に書いた短篇。

「トマス・ハーディのジュードの闘いはディテールで新しい一面を見せ………………」。

この短篇の主人公は、グレイリスで、文学青年と設定されています。また、『グレイリス遺産』には、こんな描写も。

「ツイードのスーツに同じ素材のネクタイを締め………………」。

これは、弁護士の、クリファティの着こなし。うーん。トゥイードの上着に、トゥイードのタイ。悪くないですね。
今度、やってみましょうか。

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