襖は、日本独自の衝立のことですよね。
古い時代には「襖障子」と言ったらしい。時代とともに障子が取れて「襖」になったという。
襖は衾と関係があるらしくて。
衾は中世の布団のこと。昔、寝室の間仕切りに使われていたので、いつしか「襖」の言葉が生まれたんだそうですね。
西洋人は日本の住居について。「木と紙の家」と言ったりすることがあります。
たしかに、障子と襖については、その通りでもあるでしょうね。
障子はすばらしい道具です。
人の視線を遮り、半ば光を通す
襖も同じように視線を遮る。音を遮り、外の「空気」は通す。名案と言って良いでしょう。
襖が出てくる随筆に、『みそっかす』があります。
幸田 文(こうだ・あや)が、昭和ニ十六年に発表した随筆集。
幸田 文が、幸田露伴の娘であるのは、言うまでもないでしょう。
『みそっかす』には、幸田露伴が庭に離れとして書斎を建てる話が出てきます。
この時、書斎を建てたのは、「石さん」浅草、龍泉寺町に住む大工。幸田 文は「イッサン」と呼んでいたという。
後の時代、幸田露伴が信州に別荘を建てた時にも、石さんだったそうですが。
「押入れの襖は鼠揉紙、縁は柿あわせ、引手は桑
こんなふうに説明をはじめています。
広さは十二畳くらいだったそうですが。
「敷物は茶無地のフエルト様のもの、」
そんなふうにも書いています。
フエルトはもちん敷物にもなります。丈夫ですから。
第一、破れることも、解れることもありません。
どなたか白いフエルトで、マントを仕立てて頂けませんでしょうか。