フードとフェア・アイル

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フードは、頭巾のことですよね。
「赤ずきんちゃん」というではありませんか。
h o od と書いてフード。これはたぶん日本語なんでしょうね。英語式なら、「フッド」でしょうか。「ロビンフッド」と言いますからね。あれはいつも頭巾をかぶっているロビンの、意味なのでしょう。
頭巾には、「カウル」c owl の言い方もあるらしい。古いイギリスに、「頭巾が修道士を作るのではない」。そんな表現があったそうですね。「ザ・フッド・ダズ・ノット・メイク・ザ・モンク」。
つまりモンクとしての行いが大切なので、その頭巾ではないと、教えているのでしょう。この時の言い換えとして、フッドの代りに「カウル」とも言ったんだそうですね。
日本でも「目隠しごっこ」と言います。これを英語にするなら、「フッドマン・ブラインド」になるという。頭巾で目隠しして、追っかけるからなんでしょう。
フッドが出てくるミステリに、『マトリョーシカと消えた死体』があります。2006年に、イギリスの作家、ケイト・アトキンソンが発表した物語。

「グロリアは『ロビン・フッド』が好きだった。そこにこめられた単純なメッセージーー
悪は罰せられ、正義は回復する……………………。」

伝説によれば、ロビンフッドは女性に優しく、悪に強い男だったと伝えられています。
ケイト・アトキンソンの『マトリョーシカと消えた死体』を読んでいますと、こんな描写が出てきます。

「グレーのシャツの上にフェアアイル・ニットのベストを着ている。」

これは「マーティン」という男が、小さい男の子を空想している場面でのこと。
「フェア・アイル」Fa ir Is l e は、島の名前。この島で伝統的に編まれたニットが、フェア・アイルなのです。
1921年に、ジェイムズ・スミスが、英國王室のフェア・アイル・ニットを献上。
ここからイギリスでのフェア・アイルが流行になったと考えられています。
ジェイムズ・スミスは、シェットランド本島、ラーウイックの洋品店主だった人物。
この献上品であるフェア・アイルを、英國皇太子が、セント・アンドリューズで、ゴルフウエアとしたのです。
それは典型的な「XOX」柄でありました。「XOX」はフェア・アイルの専門用語。
少し離れて見ると、幾何学のれ連続模様が、XOX が並んでいるように想えるからです。
どなたかXOXの、フェア・アイル・ニットを編んで頂けませんでしょうか。

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