マレンゴとマントー・ド・クール

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マレンゴは、北イタリアの地名ですよね。イタリア、ピエモンテ、アレッサンドリアのマレンゴ。
Marengo
と書いて「マレンゴ」と訓みます。アレッサンドリアは、旧い、美しく、静かな町です。また、「帽子の聖地」でもあります。「ボルサリーノ」の本社工場がある所なので。
今、世界的に眺めても、フェルトつくりから、リボン巻きまでの一貫した帽子工場は、珍しい存在ではないでしょうか。
マレンゴはまた、1800年6月14日の「マレンゴの戦い」でもよく識られているでしょう。
ナポレオン軍が奇跡的に勝利を得た場所。マレンゴの戦い以来、愛馬に「マレンゴ」の名前を与えたほどに。
美食の方では、「鶏のマレンゴ風味」があります。チキンのトマト煮。
戦に勝ったナポレオン・ボナパルトは上機嫌で、料理人の「デュナン」に、なにか旨いものを食わせて欲しい。
でも、戦場のことゆえ、材料に乏しくて。デュナンはやっとトマトと鶏を手に入れて。その簡単な料理をナポレオンが褒めたという。あくまでも伝説ではありますが。
ただ今も、「鶏のマレンゴ風味」のメニュウがあるのは、間違いありません。

マレンゴが出てくる小説に、『リュシアン・ルーヴェン』があります。フランスの文豪、スタンダールが1860年に書いた創作。

「アウステルリッツ、マレンゴー両会戦に参加したこの勇士は、口をひらくたびに国王への忠誠とか………」

また、『リュシアン・ルーヴェン』には、こんな描写も出てきます。

「われらの少尉は大礼服を着ていたが、兵舎巡視の役目がら、どうしてもこれを着ている必要があった。」

「大礼服」。フランスなら、「マントー・ド・クール」manteau de cour でしょうか。もし英語なら、「コート・ドレス」。
現在もっとも格式の高い正装です。
どなたかマントー・ド・クールを仕立てて頂けませんでしょうか。

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