アヴェドンで写真家でといえば、リチャード・アヴェドンでしょうね。リチャード・アヴェドンは一世風靡した、ファッション・フォトグラファー。
リチャード・アヴェドンは、1923年のアメリカ生まれ。アヴェドンがはじめて手にした写真機はブローニーで、十二歳のことだったという。ブローニーはふつう折り畳み式の写真機。蓋を開けると蛇腹風のレンズが引き出されて、大きく伸びる。畳むと平たくなって、コートのポケットなら、入れてもおけるカメラ。少年のアヴェドンはブローニーで、撮りに撮ったそうです。
最初、NYの「ボンウイット・テラー」のファッション写真を撮って。これが後に「バザー」の目にとまることになって。それからのアヴェドンはさながら、「スーパー・フォトグラファー」になってしまったのです。
1950年代のはじめ。リチャード・アヴェドンは船旅に。この船旅で出会ったのが、レナード・ガーシェ。レナード・ガーシェはアメリカの脚本家。徒然の船旅で、アヴェドンの裏話を聞いているうちに。「これは話になりそう…………」。で、仕上げたのが、『ファニー・フェイス』。『ファニー・フェイス』を映画にしたのが、『パリの恋人』。アヴェドンの役を演じたのが、フレッド・アステア。フレッド・アステアが相手役に指名したのが、オードリー・ヘップバーン。
リチャード・アヴェドンは『パリの恋人』では、なにかと細かい助言をしたそうですね。なにしろアヴェドンがモデルなんですから。
オードリー・ヘップバーンが森の妖精になる映画が、 『緑の館』。オードリー・ヘップバーンの相手役が、アンソニー・パーキンス。『緑の館』の原題は、『グリーン・マンション』。1904年に英国の作家、ウィリアム・ハドソンが発表した恋愛小説。
1904年、イギリスに生まれた作家が、グレアム・グリーン。 グレアム・グリーンが、1948年に発表したのが、『事件の核心』。この中に。
「さらにぴちっとした白い綾織りのズボンに包まれた大きな腿の…………」。
これはユーゼフという男の様子。ユーゼフが乗っている自動車がこわれたので、車内で待っている場面。
「白い綾織り」ということは、コットン・トゥイルでしょうか。なにか、白い綾織のトラウザーズを穿いてみたいものですね。