ウインザー公は、紳士服飾の20世紀のスタイルやトレンドに大きな影響と功績を残した。それは21世紀の現代でも、燦然と輝き続けている。そんなウインザー公へのオマージュも込めて、選びぬいた情報や製品をセレクトしてお伝えします。
11月4、5日に駐日英国大使館で、英国のファッションやアクセサリーをはじめ、ライフスタイル全般にわたる特別な展示商談会が行われた。
一般的に英国と言えば数多くの伝統的な有名ブランドがある。しかし、この展示商談会では、これから期待される日本では、まだ知られていない珍しいブランドが勢揃いする。
今回参加の英国企業及びブランドは30社ほど、それは80社以上の応募の中から選ばれた企業やブランドだ。成熟しながらも常に新しい製品を求め続ける日本市場において、多様な要望に柔軟に対応しながら成功を目指す。そんな目的を持ったミッション(通商使節団)による展示商談会のごく一部をご紹介します。
先ずファッションで注目したのは「Balmoral Knitwear(Scotland)」、1895年から自社工場でメンズ、レディス、子供用のニットウェアを製造、ファミリービジネスでマッキー家が5世代にわたり経営してきたファクトリーブランド。高品質な素材選びと7ゲージ、10ゲージに対応する編み機技術等を使用した見事なセーターは、近年稀に見る素晴らしい製品だった。さらに注目したは、かつてメンズ雑誌で大活躍していたファッション ディレクターの江田誠次郎氏が、同ブランド製品に関わっている事だ、江田氏によるニット製品の説明を聞くと、既に幾つかの有名セレクトショップで製品が既にオファー済みとの事。そのニット製品の素材、色合いは独自の質感が有り、ブランドのタグにも趣きを感じる事ができた。
靴ブランドで注目したのは「Marcus De」。英国が誇るノーザンプトンで少量生産されている高級靴のブランド。まだ新進気鋭ながら創業者でありクリエイティブ・ディレクターのMiguel de Almeida氏のオリジナル企画による靴の完成度は見事だった。今回、一見プレーンなスタイルの外羽ブローグのコレクションが主体で、レザーの素材選びやカラーの切り返しのコンビネーションには、よく見ると独自の企画力を感じる。まだ決まったショップ展開はなく、ポップアップ・ストア対応などで欧州諸国で展開しているようだ。
銀製品メーカーの「L.J.Millington-Silversmiths」は、英国のギフト向け銀製品を様々に作り出す事で、今の英国では注目されているメーカー。それは伝統的な製造技術に加え、最新の銀細工技術を駆使し顧客が望むものを見事に作り出す事。特にシャンパーニュの泡立て用の「シズルステック」やジャケットのラペルのボタンホールに装着する「フラワーホルダー」は秀逸だった。
その他にもグルーミングの「Gentlemen’s Tonic」、メンズバックの「Chapman Bag」、カントリースタイルの「Oxford Blue」、帽子ブランドの「Tom Smarte London」、ステイショナリーの「Sloane Stationery」など魅力的な製品を見る事が出来た。
年一回の駐日英国大使館での二日間のライフスタイル ミッションは、初日夜のレセプション パーティからも盛況ぶりが伝わってきた。また、英国製品の未知数の可能性には奥深さを感じるばかりだった。
駐日英国大使館/英国総領事館 貿易・対英投資部 Creative & Industries Team
Email:uktijapan.info@fco.gov.uk
Tel: 03-5211-1340(ファッション)
03-5211-1171(ライフスタイル)
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