パンとカシミア

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パンは大好き。美味しいですよね。
パン屋に行くと、いろんなパンが並んでいます。どれにしようか、迷ってしまうほど。
昔、イギリスでは自分でパンを焼いたんだそうですね。少なくとも戦前まではそんな習慣がのこっていた。村ごとにパン焼き窯があって。
自分で粉を練って、もう焼けばいいようにして、パン焼き窯に持って行く。で、順番に焼いたんだそうです。
では、同じころのフランスではどうだったのか。フランスではパン屋で焼いてもらうことがあった。家庭で練ったものを持ち込んで、パン屋の窯で焼いてもらう。その代り焼き賃を払った。
それよりも前の時代には、村の修道院で焼いた。週に一回、大きなパンを焼いた。このパン代は、物々交換。農民たちは野菜や蜂蜜を持って、パンに替えてもらったという。
それが今の、パン・ド・カンパニーニュの原型なんだとか。あれはもともと一週間分の大きさだったんですね。
パン・ド・カンパニーもあればバゲットもあって。フランスでのバゲットは、その大きさが厳しく定められていたらしい。バゲット一本、250グラム。パリジャンは、500グラム。ドゥリーヴルは、700グラム。だからパン屋のいつも正確だったとか。
バゲットには必ず六本のクープ「切れ目」を入れることになっていたそうですね。バゲットが出てくるミステリに、『真冬に来たスパイ』が。1984年に、マイケル・バー=ゾウハーが発表した物語。

「白いエプロン姿の大男が、焼きたてのバゲットやキツネ色に焼けた丸型パンを陳列棚に並べている。」

「丸型パン」は、パン・ド・カンパニーニュなんでしょうか。それにしても焼きたてのバゲット、止まりませんよね。また、こんな描写も。

「濃紺のカシミアのオーバーの襟元に白い絹のスカーフを巻き、下はビロードのディナー・ジャケット……」

これは英国MI 6の長官、ナイジェル・サンクス卿の着こなし。
いいなあ。なにかカシミアのマフラーを巻いて。美味しいパンを買いに行くとしましょうか。

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