シャンソンとステットソン

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シャンソンもまた、佳いものですよね。シャンソンにもたくさんの名曲があります。
シャンソンがお好きだったお方に、ギャバンがいます。フランスの名優、ジャン・ギャバン。
ジャン・ギャバンのお父さんが、ジョセフ。一時、キャバレエで歌っていたことがあるそうです。お母さんが、エレーヌでやはり歌手。お父さんとお母さんは、あるシャンソニエで知り合ったんだそうですね。
ジャン・ギャバンの代表作に、『望郷』があるのは言うまでもありません。1937年の、フランス映画。ギャバンは、ペペ・ル・モコに扮して。『望郷」にはペペが歌を歌う場面があるのも、当然でしょう。
『望郷』は、アルジェ、カスバを背景に、ギャバンがペペを演じて、美事。ペペの衣裳にも惹かれますよね。監督は、ジュリアン・デュヴィヴィエ。
一説に、『望郷』でのジャン・ギャバンの出演料、十万フランだったとか。当時の常識からすれば、百万フランでもおかしくはなかったそうですが。
ジャン・ギャバンは脚本第一の俳優で。脚本さえ良ければ、報酬に関係なく、進んで出演したんだそうですね。 事実、ギャバンはこうも言っています。

「人が何と言おうとも大切なのは仕事が良いものであることだ。」

『望郷』は、1936年の製作。1936年に発表された短篇に、『フランシス・マコンバーの短い幸福な生涯』があります。もちろん、アーネスト・ヘミングウェイ。「マコンバー」の訓み方には、いろんな説があるようですが。この中に。

「彼がいつもかぶっているステットソン帽が残してあることに気づいた。」

「彼」とは、サファリのガイドで、美形の、 ロバート・ウイルソンを指しています。「ステットソン帽」は、言うまでもなく、ステットソン Stetson でしょうね。アフリカでの、サファリですから、カウボーイ・ハットなのでしょう。
ヘミングウェイは実際にサファリの経験がありますから、当時も案内人はステットソンを被ってもいたのでしょうね。

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