ホット・ドッグとノーフォーク・ジャケット

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

ホット・ドッグは身近な食べ物ですよね。あのホット・ドッグは、1892年にはじまった、との説があります。
アメリカ、NY、コニー・アイランドの屋台で。チャールズ・フェルトマンという名の若者が。チャールズ・フェルトマンは、ドイツ、フランクフルトからの移民だったそうですが。
チャールズ・フェルトマンの屋台はもともと、パイの店で。でも、パイがぜんぶ売れてしまって。そこで仕方なく、フランクフルト・ソーセージをパンに挟んで、売った。これが後に人気になったんだそうですね。
そんなわけで、ホット・ドッグの前は、「フランクフルター・サンドイッチ」と呼ばれたという。では、フランクフルター・サンドイッチがどうして「ホット・ドッグ」になったのか。
1905年に、漫画が流行になって。タッド・モーガンの描いた漫画が。この漫画の影響から、「レッド・ホット」の言い方が流行った。「レッド・ホット」は、熱々のフランクフルト・ソーセージのことだったのです。
漫画家、タッド・モーガンはある時、パンの中にレッド・ホットではなく、ダックスフントを挟んだ絵を描いた。この漫画が人気になって。いつの間にか、フランクフルター・サンドイッチを、「ホット・ドッグ」と呼ぶようになったんだとか。
ところで、ホット・ドッグらしいものが出てくるミステリに、『殿下と七つの死体』があります。ピーター・ラヴゼイが、1990年に発表した物語。ただし、物語の背景は、1880年代の英国におかれているのですが。

「わたくしたちは午前零時を少し過ぎると、最後の飲み物と 温めたソーセージ入りのロール パンの夜食をとった…………」。

これ、何度か出てくるのですが。ちょっとホット・ドッグに似ていませんか。少なくとも1880年代のイギリスで、ロール・パンにソーセージを挟んで食べることはあったようですね。また、こんな描写も。

「彼はノーフォーク背広を着て………」。

これはたぶん、ノーフォーク・ジャケットのことでしょう。ということは、ノーフォーク・ジャケットでホット・ドッグを食べてもよいのかも知れませんね。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone