ミラノとミンク

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ミラノは、イタリアの都市ですよね。ロオマと並んで魅力でいっぱいの街。ミラノとロオマ、どちらがお好き?と問われると返事に困ってしまいます。「どちらもそれぞれに……………。」というべきでしょうか。でも、明確に。
「ロオマ!」と答えたのが、ヘップバーン。映画『ローマも休日』のヘップバーン。
映画といえば、ルキノ・ヴィスコンティ。ヴィスコンティは、1906年11月2日に、ミラノのお生まれになっています。
日本に生まれて、長くミラノに住んだ人に、須賀敦子がいます。須賀敦子は、『ミラノ 霧の風景』の中で、ミラノの霧について語っています。昔のミラノの霧は、ロンドンの霧以上だった、と。

「霧の日は、よくポレンタを作った。( 中略 ) 仕事から帰ってきて、玄関のドアを開けたとたん、夫は、あ、ポレンタだな、いい匂いだ、と言いながら台所に入ってくる。」

霧とポレンタ。いったい、どんな関係でつながっているのでしょうか。霧のポレンタもいいし。霧のない日にもポレンタは食べたいものですが。
ミラノが出てくる小説に、『真夜中の滑降』があります。アーウィン・ショオが、1975年に発表した物語。

「ロンドン発ミラノ着の飛行便の時間を尋ね、ミラノからフィレンツェに来るのに一番都合のよい鉄道便について訊いた。」

これは主人公の、ダグラスの様子。ダグラス自身は今、フィレンツェにいて、人を待っているところ。
また、『真夜中の滑降』にはこんな描写も出てきます。

「半ブロックほど並んで歩いた紳士は、ミンクの襟のオーバーをまとい、恰幅がよく威厳があって、上院議員だと言ってもおかしくなかった。」

これはニューヨークでのこと。たまたまダグラスの横を歩いていた人物の着こなし。
毛皮襟の外套なら、ぜひ、着てみたいものです。冬のミラノへの旅にもぴったりでしょうし。

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