ヴィタミンは、栄養のことですよね。
「ヴィタミン不足」なんていうではありませんか。
たとえば、ヴィタミンAだとか。ヴィタミンBだとか。ヴィタミンCだとか。
ヴィタミンvitamin はラテン語の「ヴイタ」vita と関係があるんだそうですね。「人生」の意味。
「ヴィタミン」の言葉そのものは、1920年にはじまっているんだとか。
英国の医学者、ジャック・セシル・ドラモンドが命名したという。
日本でも江戸時代に「江戸患い」の言い方がありまして。たとえば、脚気だとか。
参勤交代で地方の武士が江戸に行くと、具合が悪くなって。これを「江戸患い」。
結局、白米が原因。田舎では玄米を食べるのに、江戸では白米を食べたから。もちろんヴィタミンCの言葉は知らなかったでしょうが。
昔の英国には「航海病」。長い航海に出ると、歯茎が弱くなってきて。
それで、ライム・ジュースを飲ませるようにしたんだとか。
ヴィタミンCが多く含まれている食べ物に、アセロラがあります。赤い、小粒の木の実。アセロラには多くのヴィタミンCが含まれているとのことですよね。
それから柚子にも。また、キウイにも。
ヴィタミンCを多くとっていると風邪をひかない。そんな説もあるようです。
また、若さを保つのが、ヴィタミンE。
ヴィタミンEがたっぷりのものに、「小麦胚芽油」が。
また「綿実油」にもヴィタミンEが多くて。さらに「大豆油」、「落花生油」にも。
ピーナツを適度に食べるのも良いのでしょうか。
ヴィタミンが出てくる長篇に、『細雪』があります。
谷崎潤一郎の名作。
「そして、體の調子が悪いと、ヴィタミンB缺乏のせゐにしたが、誰が云ひ出したのかそのことを『B足らん』と名づけてゐた。」
これは脚気の治療法として。『細雪』によりますと。
「強力ベタキシン」を用意しておいて、自分で注射を打ったと出ているのですが。
また『細雪』にはこんな会話も出てきます。
「それから、あの、ヴィエラのアフタヌンドレスな、あれかてさうやてな」
これは「雪子」の科白として。
戦前の日本ではヴァイエラのアフタヌーン・ドレスを仕立てることがあったのでしょう。
「ヴァイエラ」viyella は梳毛糸と綿糸との交織地。
ウールの良さとコットンの良さを併せ持つ生地。
もともとは、英国「ウイリアム・ホリンズ社」の登録商標だったもの。
どなたかヴァイエラの上着を仕立てて頂けませんでしょうか。