スノーとスウェード

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スノーは雪のことですよね。日本に「雪村」の名前があるように、西洋にも「スノー」 Snow の姓があります。
昔、室町時代に雪村という水墨画家がいたんだそうですね。でも、この場合には、「せっそん」と訓んだという。
また、アメリカには、エドガー・スノー。このスノーは当然、Snow であります。アメリカのジャーナリスト。代表作は、『中国の赤い星』でしょうか。「雪が書いた星」の本と言っておきましょう
雪から生まれた装いもあって、雪駄。雪駄の由来についてもいくつかの説があるようですが。ひとつには、利休が考えたとか。
「二の字 二の字 の下駄の跡」ではありませんが。雪の上を下駄で歩くのは、難儀、歯と歯の間に雪が詰まって。そこで利休、茶室までの雪道を歩くのに、草履の裏に革を張った。それが後の雪駄であるとも。
雪のことをアイルランドでは、「シュネアクタ」 sneachta というらしい。もちろん、アイルランド語。ただし、その発音はとてもできそうにはありませんが。これは、ケン・ブルーウンのミステリ、『酔いどれ 故郷にかえる』に教えてもらったのですが。
『酔いどれ 故郷にかえる』の主人公は、私立探偵のジャック・テイラー。ジャック・テイラーは、アイルランドの生まれ。しばらく都会で仕事をしていて、ふたたびアイルランドに。それというのも、著者のケン・ブルーウン自身、アイルランド、ゴールウエイの出身なんですね。アイルランド語が出てくるのも、あたり前の話でしょう。
私立探偵、ジャック・テイラーはどんな恰好なのか。

「おれはリーヴァイスのブラック・ジーンズ501…………」。

なんでありますが。ジャック・テイラーの友だちでパブの主人、ジェフもまた。

「トレードマークのリーヴァイス501のブラック・ジーンズは染みひとつなかった。」

パブの名前は「ネスター」で、そこで働いているにもかかわらず。たぶん、ケン・ブルーウンはリーヴァイスのブラック・ジーンズにかなりの思い入れがあるんでしょうね。
ところで、ジェフは何を着ているのか。

「カウボーイブーツ、黒いスエードのチョッキ。」

「スエードのチョッキ」。おそらくウエスタン調なのでしょう。ウエスタン調であるかどうかはさておき。なにかスウェードのウエイストコート、ひとつ欲しいものですね。

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