シャーウッドと白麻

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シャーウッドといえば、シャーウッドの森でしょうね。
シャーウッドの森は、英國、ノッティンガムシャーにある広大な森のこと。シャーウッドの森がこんなにも有名なのはもちろん、ロビン・フッド関係があります。
十二世紀のイングランドで、ロビン・フッドが潜んでいたのが、シャーウッドの森ということになっているわけですね。
ロビン・フッドはもと、ロバート・フィッツウースという伯爵だったとも、伝えられています。とにかく当時の英國にはまるで「聖域」のような深い森があったのでしょう。
シャーウッドはまた人の名前でもあります。たとえば、シャーウッド・アンダーソンであるとか。いうまでもなく、アメリカの作家。代表作は、『ワインズバーグ物語』でしょうか。
シャーウッド・アンダーソンと仲良しだったのが、ウイリアム・フォークナー。
ウイリアム・フォークナーは若き日に、ニューヨークの本屋で働いていたことがあって。ここで同僚だったのが、エリザベス・プロール。エリザベス・プロールと結婚したのが、シャーウッド・アンダーソンだったのです。
1924年の11月。ウイリアム・フォークナーは、ニューオーリンズへ。ここで偶然、エリザベス・プロールと、再開。で、シャーウッド・アンダーソンを識るようになったわけですね。まこと偶然とは不思議なものであります。
ウイリアム・フォークナーが1931年に発表したのが、『サンクチュアリ』。この『サンクチュアリ』の中に。

「ちょっと突き出た腹を、真っ白な麻服のボタンを留めて巧みに隠していた。」

この「麻服」は、たぶんスリーピース・スーツなのでしょう。ウイリアム・フォークナーも、シャーウッド・アンダーソンも、おそらく盛夏には、白麻の三揃いを着たことでしょうね。

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