ランドルフとライト・ブルー

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ランドルフは、男の子の名前によくありますよね。たとえば、ランドルフ・スコットだとか。
ランドルフ・スコットは、1930年代から1950年代にかけて有名だったハリウッド・スター。本名は、ランドルフ・クレイン・スコット。1898年1月23日。ヴァージニア州、オレンジ・カウンティに生まれています。
お父さんの名前が、ジョージ・G・スコット。オレンジ・カウンティの繊維会社の、技術者だったという。そのために、若い頃のランドルフ・スコットは、繊維技術者になるための勉強をしたそうですね。
その一方、学生時代はアメリカン・フットボールの選手。でも、競技中の怪我で背骨を痛めて、アメリカン・フットボールは、断念。それもあって、俳優の道を目指すことに。
1928年に。『ヴァージニアン』という映画があった。ゲイリー・クーパーの主演。『ヴァージニアン』というくらいですから、ヴァージニア弁が話せなくては。ところが、ゲイリー・クーパーはアイオワ州の生まれ。そこで、ゲイリー・クーパーにヴァージニア弁を教えたのが、ランドルフ・スコット。これが映画との出会いになったわけですね。
1930年代に入ってからのランドルフ・スコットは、西部劇に欠かせない俳優に。でも、その実生活は、紳士そのものであったという。俳優仲間でもとくに親しかったのが、ケイリー・グラントと、フレッド・アステアだったそうです。
ランドルフが出てくるミステリに、『死者たちの礼拝』があります。1979年に、コリン・デクスターが発表した物語。

「<ランドルフ> は、すでにいっぱいだった。モースは一団のアメリカ人たちが飲物を注文するのを、ジリジリしながら待った。」

モースは、主任警部という設定。「ランドルフ」は、モースが行きつけのパブの名前なんですね。また、『死者たちの礼拝』には、こんな描写も。

「ネクタイの一つはケンブリッジのライト・ブルーだった。」

『死者たちの礼拝』には、何度も「ライト・ブルー」が出てきます。
ケンブリッジ大学の校色は、伝統的にライト・ブルー。「ケンブリッジ・ブルー」とも。
これ対して、オックスフォード大学のスクール・カラーが、ダーク・ブルー。同じように、「オックスフォード・ブルー」と呼ばれることもあります。
なにかライト・ブルーのシャツを着て。古い映画を探しに行くとしましょうか。

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