アイーダは、有名なオペラですよね。『アイーダ』は、ヴェルディ作。ヴェルディといえば、『アイーダ』、『アイーダ』といえばヴェルディというくらいのものであります。
ジュゼッペ・ヴェルディは、1813年10月10に生まれています。ところが、10月9日説もあるのです。まあ、有名人ともなりますと、誕生日のひとつからも、いろんな説が生まれるのでしょう。
ジュゼッペ・ヴェルディが生まれたのは、北イタリアの、小さな村、ロンコーレ。ただし、その時代にはナポレオンの支配下にあった。このあたりに、混乱の原因があるのかも知れません。
ジュゼッペのお母さんは、ダンスの好きな、ルイージャ。ルイージャはいつも言っていました。
「お前はね、聖ドンニーノの日に生まれてのだよ。」
「聖ドンニーノの日」とは、毎年の10月9日。ところが当時はナポレオンの命令によって。祝祭日は日曜日にするように。で、1813年には、10月10日が、祝祭日に。こんな時代背景から、ジュゼッぺ・ヴェルディ、10月9日説が生まれたのではないでしょうか。1813年10月10日、午前八時に、ジュゼッペ誕生。お母さんはその前の日まで、踊っていたという。
ジュゼッペの家は、旅籠。宿でもあり、雑貨屋でも、居酒屋でもあったらしい。当然、異国の旅人も少なくない。そこでの異国の音楽に、ジュゼッペは殊の外、反応を示したと伝えられています。
『アイーダ』の、巴里での初演は、1872年2月8日。「スカラ座」で。この時には、カーテンコールが、32回繰り返されたという。
当時、ヴェルディ自身が指揮をする時には、当然、ホワイト・タイの正装で臨んでいます。
アイーダが出てくるミステリに、『ピアノ・ソナタ』があります。
「あの人たちの言うとおりなのよ」
アイダ・ゴールドスタインも、出し抜けに言った。
『ピアノ・ソナタ」には、こんな描写も出てきます。
「シルクのネクタイは赤で、シャツの袖口の控え目な赤い頭文字と揃っている。」
私には、シャツの袖口の頭文字を入れる趣味はありません。でも、赤のシルクのネクタイは、いつか結んでみたいものですが。