バーナビーとハヴェロック

バーナビーに、土地の名前にもありますよね。

カナダに。カナダのブリッティッシュ・コロンビア州に。

ブリッティッシュ・コロンビア州は、またバンクーバーのある州でもありますね。

バンクーバーには中華街が充実しているのは、ご存じのことでしょう。

なぜ、カナダにチャイナ・タウンが拓けたのか。これは、十九世紀後半の、ゴールドラッシュと関係があります。

十九世紀、ゴールドラッシュを目指しって、多いの中国人がカナダにやって来て。その後、カナダに住むようになったので。

カナダは、「ハロー・ボンジュールお国」とも言われています。英語とフランス語が共存している国なんですね。

英語で話すと、英語が返ってくる。フランス語で話しかけると、フランス語で応対してくれる。

昭和二十八年に、カナダに旅したお方した、田中耕太郎がいます。田中耕太郎は、優れた法律学者だった人物。

ケベックでの宿は、「シャトー・フロントナック」だったと、気功文『カナダ』に書いています。

ケベックでのこと。持って行ったライカが壊れて。写真屋に寄って、フランス語で修理を頼むと、すぐに直してくれて、料金をどうしても取らなかったという。たぶん、フランス語がお気に召してくれたのでしょう。

「オードウーヴルを始めメニューがフランス式であり、パンの味がよいレストラン、そして小柄な女達の美しさとそれにふさわしいフランス語、現実のフランスよりもフランスらしい、」

田中耕太郎は『カナダ』の中に、そのように書いてあります。

バーナビーはまた、人の名前にもありますね。

Burnaby  と書いて「バーナビー」と訓むことが多いようですが。

たとえば、フレッド・バーナビー。フレッド・バーナビーは、十九世紀の英国軍人。また「王立航空協会」の会員でもあった人物。

それというのも、フレッド・バーナビーは、いちはやく気球に乗ったお方だったので。

1882年3月23日。「ドーバー・ガス会社」の敷地から、気球で飛び立っています。

イギリス海峡を越え、フランスのディップ近郊に、着陸。

このフレッド・バーナビーが出てくる小説に、『人生の階段』があります。

2013年に、イギリスの作家、ジュリアン・バーンズが発表した物語。

「キャップにハンカチを巻きつけて後に垂らしたのは、直射日光から首を護るためだ。」

『人生の階段』には、そのように出ています。

ここでの、「直射日光から首を護るため」とは、今いう「ハヴェロック」ではなかったでしょうか。

1859年頃、英国の将校だった、サー・ヘンリー・ハヴェロックが、考案したので、その名前があります。

「ハヴェロック」havelock  。

どなたかハヴェロックの似合う帽子を作って頂けませんでしょうか。