王冠とネクタイピン

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

王冠と言っても、いろんな王冠がありますよね。
国王が頭の上に戴くのも、王冠。壜ビールの蓋も、「王冠」。たしかに英語にも「クラウン・コーク」の言い方があるんだそうです。
昔、壜ビールの王冠を開ける前。栓抜きで王冠の真ん中あたりを、コンと叩いたものです。あれはなにか理由あったのか。それとも単なるおまじないであったのか。
今では、壜ビールの王冠を開ける時、コンと叩く人は少ないようです。もしかすると、おまじないだったのかも。もっともコンと叩くと、そこが折れ目の中心になって、うまく、きれいに王冠を開けてことができたのかも知れません。
あの王冠は、1892年に発明されたんだそうです。アメリカ、ボルティモアの、ウイリアム・ペインターによって。ウイリアム・ペインターは、1838年、アイルランドの生まれ。1858年にアメリカに移住。それからのウイリアム・ペインターは数多くの発明を試みています。ボトル・オープナーも、ウイリアム・ペインターの発明。W・ペインターはなにかを開けたり、閉じたりするのに興味があったのかも知れませんね。
今のような缶ビールが売り出されたのも、アメリカ。1935年の「クリューガー・ビール」だったという。
ただし缶ビールなんですが、蓋はあいかわらず、王冠式。だから缶ビールはあっても栓抜きがないことには、飲むことができなかったわけですね。
1935年に発表されたミステリに、『ブラウン神父の醜聞』があります。この中に。

「大きなネクタイ・ピンを輝かせた喜色満面の大きな男が威風堂々と………」

これは大富豪の、ミスタ・ジェイクスの姿。ということはダイヤモンドをあしらったネクタイ・ピンなんでしょうか。
とりあえず好みのネクタイピンで。壜ビールの王冠を開けるとしましょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone